夏に起こる床鳴りの原因とは?湿度と温度変化が引き起こす意外なメカニズム

夏になると「ギシッ」「ミシッ」と床が鳴る
そんな経験をしたことはありませんか?
特に湿気の多い梅雨時期や、真夏にエアコンをつけ始める頃、「新築なのに…」「冬は鳴らなかったのに…」と不安を感じる方も多いでしょう。
実はこの“夏の床鳴り”は、ほとんどの場合が自然現象です。
湿度や温度の変化によって木材が伸びたり縮んだりすることで、床材がこすれ合い音を立てているのです。
一方で、まれに施工不良や下地の劣化、水漏れなどが原因の場合もあり、放置すると家全体の耐久性に影響を及ぼすケースもあります。
この記事では、夏に床が鳴る主な原因を「湿度」「温度」「経年」「施工」の4つの観点から解説し、正しい対処法と予防策を紹介します。
読後には、あなたの家の床鳴りが「心配しなくていい音」なのか「早めに業者に見てもらうべきサイン」なのかがはっきりわかるはずです。

目次

夏の床鳴りはなぜ起こる?木が呼吸することで生まれる音

床鳴りは、家の中のどこかが壊れている合図ではなく、木材が「季節に合わせて動く」ことによって起こる自然現象です。
特に夏場は湿度が上昇し、木が空気中の水分を吸収して膨張するため、床材同士の摩擦が増えます。
木は生きている素材です。
切り出された後も湿度や温度に反応し、わずかに伸び縮みを繰り返します。
この「木の呼吸」が、家に温もりや快適さをもたらす一方で、床鳴りの原因にもなっているのです。

湿度による木材の膨張が最大の原因

夏場の床鳴りの最も一般的な原因は「湿気による木材の膨張」です。
特に梅雨から真夏にかけては湿度が70〜80%を超えることもあり、木材が空気中の水分を吸収して膨らみます。
フローリングの継ぎ目(実・さね)が膨張して密着し、歩いたときに「ギシッ」とこすれ合う音が発生します。
この状態は、ちょうど木の板が互いに押し合っているようなもので、膨張が収まるまで続くことがあります。
また、木材は湿度に対して縦方向よりも横方向に約10倍ほど動きやすいため、板の幅方向で膨張が起きやすく、床全体に歪みが生じることもあります。
その結果、床鳴りだけでなく、フローリングの反りや浮き上がりが見られる場合もあるのです。

エアコンなどによる温度変化も床鳴りの要因

意外と見落とされがちなのが、「冷房による温度変化」です。
夏場にエアコンを長時間稼働させると、床材や下地の温度が急激に下がり、木材が収縮します。
一方、エアコンを切ると室温が上がり、再び膨張します。
この伸縮を繰り返すことで、木材同士や金属部品との間にわずかなズレが生じ、結果として「パキッ」「ミシッ」といった音が出るのです。
特に、断熱性の高い住宅や二重床構造のフローリングでは、この温度差による伸縮の影響を受けやすくなります。
冷気が床下や根太(ねだ)にまで伝わることで、内部の木材が膨張・収縮を繰り返すためです。

経年劣化による床材の変形や隙間

築年数が経つと、木材内部の水分量が変化し、徐々に乾燥していきます。
その結果、板と板の間に隙間ができ、踏んだときに下地材との摩擦やズレが音となって現れます。
また、釘やビスなどの固定金具が緩むことでも床鳴りが発生します。
これは長年の使用で床が微妙に沈み込んだり、構造材が動いたりすることで、固定部分に負担がかかるためです。
「夏に特に音が大きくなる」という場合でも、実際には冬から続く木材の乾燥や固定の緩みが関係しているケースが少なくありません。

施工不良や下地の問題が原因のケースも

新築やリフォーム後間もない場合、床鳴りの原因が施工不良である可能性も否定できません。
例えば、以下のようなケースです。

原因 内容 対応方法
接着不良 床材と下地の間の接着剤が不十分 専門業者による再接着
ビス・釘の締め不足 固定が甘く、歩行時にズレが生じる 締め直し・補強
下地の不陸(ふりく) 床下の水平が保たれていない 下地調整・床下補修
二重床の調整不良 支柱式の床で高さ調整が不十分 支柱の再固定・調整

このような施工上の問題は、DIYでは解決が難しいため、必ず専門の業者に相談しましょう。
特に引き渡しから2年以内の新築住宅であれば、保証の対象となることもあります。

水回りの湿気や被害による床鳴りにも注意

キッチン・洗面所・脱衣所など、水を扱う場所では床下に湿気がこもりやすく、床材や下地がダメージを受けやすくなります。
また、水漏れや結露が続くと、木材が過剰に膨張して変形したり、シロアリ被害で床下が弱くなったりすることもあります。
特に「一部の床だけ沈むような感覚がある」「湿ったような臭いがする」といった場合は、早急な点検が必要です。
放置すれば、単なる床鳴りでは済まなくなり、床の張り替えや構造補修が必要になることもあります。

床鳴りを抑えるための湿度管理と生活の工夫

湿度と温度の変化をコントロールすることで、床鳴りの発生を大幅に軽減できます。
夏の間は特に「除湿」と「換気」を意識しましょう。

エアコン・除湿器を活用する

除湿機能付きのエアコンを使用し、室内湿度を50〜60%に保つのが理想です。
湿度が高すぎると木材が膨張し、低すぎると逆に乾燥して隙間が生じるため、安定した環境が何よりも大切です。

こまめな換気を行う

窓を開けて空気を循環させることで、湿気の滞留を防ぎます。
特に床下収納や押し入れなどの密閉空間も、定期的に空気を入れ替えましょう。

家具の配置を工夫する

家具の重みが一か所に集中すると、床材の反りやたわみを招くことがあります。
時々家具を動かし、床全体に均等に荷重を分散させることも有効です。

専門業者に相談すべきタイミング

以下のような症状が見られる場合は、自然現象の範囲を超えている可能性があります。

  • 床を歩くたびに大きな音がする
  • 床が部分的に沈む
  • 床下からカビ臭や湿気を感じる
  • 雨の日に音が強くなる
  • 床鳴りが1年以上続いている

このような場合は、床下の構造や接着の状態を専門家が調べる必要があります。
早めに相談することで、被害を最小限に抑えることができます。

まとめ

夏の床鳴りの多くは、湿度や温度の変化によって木材が伸縮する“自然な現象”です。
特に新築から数年の間は、木が環境に馴染む過程で一時的に音がすることがあります。
しかし、長期間続く場合や、音の発生源が限定されている場合は、構造的な問題や湿気による劣化のサインかもしれません。
除湿や換気で湿度を整え、それでも改善しない場合は、迷わず専門業者に相談しましょう。
弊社では、床鳴りの診断から湿度測定、床下の点検・補修まで一貫して対応しております。
「夏になると床がギシギシ鳴って落ち着かない」「湿気で床が浮いている気がする」といったお悩みがある方は、ぜひ一度ご相談ください。
快適で静かな住まいを取り戻すために、私たちがしっかりとサポートいたします。

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