フローリングの浅い引きずり傷を目立たなくする方法|簡単セルフ補修のコツと注意点
お気に入りのリビングで、ふと床を見たとき「え? こんなところに白い線が…」
家具を動かした跡や椅子を引いた時についた、フローリングの“引きずり傷”。
深くはないけれど、光の角度でキラッと浮かび上がる傷を見ると、どうしても気になってしまいますよね。
実は、浅い引きずり傷なら自分で簡単に補修することが可能です。
ポイントは「正しい手順」と「色の合わせ方」。
間違った方法で慌てて対処すると、かえってツヤがムラになったり、フローリング本来の風合いが損なわれることもあります。
この記事では、フローリングの浅い引きずり傷を自宅で目立たなくする方法を、わかりやすく具体的にご紹介します。
また、どこまでがセルフ補修で対応できるのか、そして「プロに頼んだ方がいいケース」もあわせて解説します。
フローリングの浅い引きずり傷とは?原因と見分け方
まず、フローリングの「浅い傷」と「深い傷」の違いを理解しておきましょう。
浅い引きずり傷は、表面のワックス層や塗装膜だけが削れた状態です。
木材自体にはダメージが及んでおらず、指でなぞると“引っかかりをほとんど感じない”のが特徴です。
このタイプの傷は、光が当たる角度で白く浮いて見えます。
ワックスや塗膜がこすれて艶がなくなっているだけなので、表面をなじませる・埋める・コーティングすることで目立たなくできます。
一方、指でなぞると段差を感じたり、色がはっきり変わっている場合は「中度〜深い傷」に分類されます。
その場合は補修クレヨンだけでは不十分で、パテや研磨補修が必要になることもあります。
補修前の準備|掃除と色合わせが仕上がりを左右する
補修作業の前に欠かせないのが、「清掃」と「色確認」です。
いきなりクレヨンやペンを塗ってしまうと、汚れを閉じ込めたり、色が合わずに余計に目立ってしまうことがあります。
- 清掃
まず傷周辺のホコリや皮脂汚れを水拭きして落とします。
乾いた柔らかい布でしっかり拭き取り、完全に乾燥させましょう。 - 色合わせ
補修用品は、必ず目立たない場所で試してから使用します。
フローリングの色味は照明や経年変化で微妙に異なります。
新品のクレヨンやペンをそのまま使うと、浮いた色合いになることがあるため、ティッシュに少し出して色味を確認しておくのがおすすめです。
この下準備を丁寧に行うことで、仕上がりがぐっと自然になります。
浅い引きずり傷の主な補修方法
フローリングの浅い傷には、いくつかの補修方法があります。
どれもホームセンターやネット通販で手軽に入手できるものばかりです。
それぞれの特徴と使い方を順に見ていきましょう。
補修用クレヨンや補修ペンで埋める
最もポピュラーな方法が、補修用クレヨンや補修ペンを使う方法です。
クレヨンタイプは、柔らかいロウ状の素材でできており、広い面積の色調整に向いています。
ペンタイプは細い線のような傷に向いており、まるでマジックでなぞるように使えるため、初心者でも扱いやすいのが特徴です。
【手順】
- 傷部分をきれいに掃除する
- フローリングの色に近いクレヨンまたはペンを選ぶ
- 傷に沿って塗り込み、色をなじませる
- 余分な部分をティッシュなどで軽く拭き取る
仕上げにワックスを塗ると、艶が整い保護効果が高まります。
特に、傷が照明で目立つ場合や人の出入りが多い廊下にはおすすめの方法です。
ハンドクリームを使ってなじませる
「傷というより、なんとなくツヤがない」「表面が白っぽくなっている」という場合には、ハンドクリームを使う方法が簡単で効果的です。
これは、ワックス層の乾燥や摩耗によって起きた艶ムラを一時的に補う方法です。
【手順】
- 乾いた柔らかい布に、ハンドクリームを少量取る
- 傷の上を優しく円を描くように塗り込む
- 全体がなじんだら、余分な油分を拭き取る
ハンドクリームの油分がフローリングの表面に膜を作り、光の反射を整えることで傷が目立たなくなります。
ただし、塗りすぎるとベタつくので、少量ずつ試すことがコツです。
補修用ワックスでコーティングする
すり傷や広範囲の浅い傷には、カラーワックスが有効です。
ワックスは保護と艶出しの両方の効果があり、フローリングの色味を整えながら傷をカバーできます。
【手順】
- クレヨンまたはペンで傷を補色した後に、カラーワックスを全体に薄く塗る
- ワックスが乾く前に柔らかい布で磨く
- 乾燥後に光沢が出てくるまで拭き上げる
補修用クレヨンやペンで色をつけたあとにワックスを塗ると、より自然な仕上がりになります。
また、ワックスは傷の再発防止にも役立ち、椅子の脚や家具の滑りを良くして摩擦を軽減します。
補修のコツと注意点|仕上がりを自然に見せるために
フローリング補修の最大のポイントは、「色合わせ」と「塗りすぎない」こと。
多くの人が失敗するのは、傷を完全に隠そうとして厚く塗りすぎることです。
補修材を盛りすぎると、周囲との段差やツヤムラができて逆に目立ってしまいます。
また、補修直後は完璧に見えても、時間が経つと色が沈むことがあります。
そのため、1度で仕上げるよりも、少しずつ塗り重ねながら調整する方が自然な仕上がりになります。
さらに、フローリング材によっては表面加工が特殊なタイプ(UV塗装・鏡面仕上げなど)もあり、一般的な補修剤が密着しにくい場合もあります。
その際は、メーカー名や製品名を確認して対応製品を選びましょう。
傷が浅いように見えても放置はNGな理由
浅い引きずり傷は見た目以上に放置厳禁です。
そのままにしておくと、ワックス層の剥離部分から水分や汚れが木材内部に浸透し、シミや変色の原因になります。
特に、窓際やキッチンの床は湿気や紫外線の影響を受けやすく、浅い傷からでも木が膨張・収縮を繰り返し、ヒビや反りが生じることがあります。
早めに補修して表面を保護することで、フローリングの寿命を大きく延ばすことができます。
また、浅い傷を放置したまま重ね塗りワックスをかけると、傷の中に汚れが閉じ込められて黒ずむこともあります。
「小さな傷だから」と後回しにせず、早めのケアが結果的に一番安く済むということを覚えておきましょう。
市販の補修用品の選び方|色・素材・使いやすさで比較
| 補修用品の種類 | 向いている傷のタイプ | 特徴 |
|---|---|---|
| 補修クレヨン | 広めの浅い傷 | 柔らかく塗りやすい。色の調整がしやすい。 |
| 補修ペン | 細い線状の傷 | 手軽に使えて速乾性が高い。 |
| カラーワックス | 広い範囲のすり傷 | 艶出しと保護効果が高い。 |
| ハンドクリーム | ごく浅い摩耗や白化 | 一時的に艶を戻す応急処置向け。 |
補修用品は必ず「フローリング用」と明記されているものを選びましょう。
家具用や壁用のものは硬化剤が強く、逆に表面を痛めることがあります。
それでも気になる場合はプロに相談を
浅い傷の範囲を超えて「色が剥げた」「木目が削れている」ような場合は、プロの補修業者に依頼した方が確実です。
専門業者は、部分的な研磨・着色・コーティングによって、まるで新品のような状態に戻せます。
費用は1箇所あたり5,000〜15,000円前後が目安ですが、床の張り替え(数十万円)と比べれば圧倒的に安く済みます。
「自分でやってみたけどムラになった」「何度塗っても白っぽい」そんな場合は、早めに相談するのがベストです。
弊社のフローリング補修対応について
私たちは、床の専門業者として、「自分でやるには不安」「もう少し丁寧に直したい」というお客様から多くのご相談をいただいています。
経験豊富な職人が、浅い傷から深いキズ、ワックス剥がれ、日焼けまで、一枚一枚の床の表情を見ながら最適な方法を選定します。
単に“隠す”のではなく、“元の風合いを取り戻す”ことにこだわります。
木の質感や部屋全体の雰囲気に合わせた自然な補修仕上げで、「どこに傷があったか分からない」と驚かれることもしばしば。
もし、「この傷、自分でやっても大丈夫かな?」と迷ったら、まずは写真を撮ってご相談ください。
無料で最適な対応方法をアドバイスいたします。
まとめ|浅い引きずり傷は早めのケアで見違える
フローリングの浅い引きずり傷は、補修クレヨン・補修ペン・ハンドクリーム・ワックスを使えば自分で十分に目立たなくできます。
ただし、色合わせや塗りすぎには注意が必要です。
放置すれば汚れや水分が染み込み、後々シミや変色になることも。
ほんのひと手間の補修で、住まいの印象がぐっと変わります。
床は、家族が日々を過ごす“舞台”。
その美しさを取り戻すために、まずはできることから始めましょう。
そしてもし「自分ではうまくいかない」「もっときれいに直したい」と思ったら、私たちがその想いにお応えします。
丁寧に、誠実に、あなたのフローリングをよみがえらせます。
























