トイレの床材、どれを選べばいい?4種類の特徴と選び方を徹底解説
毎日使うトイレ。
その床材を選ぶとき、「どれが一番いいんだろう?」と迷ったことはありませんか?
デザイン性を重視したい人もいれば、掃除のしやすさや水漏れへの強さを優先したい人もいます。
トイレは家の中でも湿気・水気・汚れが集まりやすい場所。床材の選び方ひとつで、清潔さや耐久性、そして快適さが大きく変わってきます。
「フローリングのように見せたいけど、水に弱いのが心配…」
「安くて掃除しやすい床材がいいけど、安っぽく見えるのはイヤ」
そんな悩みを抱えている方に向けて、この記事ではトイレに使われる代表的な床材4種類の特徴と、選び方のポイントをわかりやすく解説します。
プロの施工業者の視点から、実際に多くのトイレリフォーム現場で選ばれている理由や注意点も交えてお伝えします。
トイレに使われる床材の主な種類
トイレの床材として一般的に使われているのは、次の4種類です。
| 床材の種類 | 特徴 | 費用目安(㎡あたり) | 防水性 | 掃除のしやすさ | 耐久性 |
|---|---|---|---|---|---|
| クッションフロア | 柔らかくて歩きやすい。防水性が高い。 | 約2,500〜5,000円 | ◎ | ◎ | ○ |
| フロアタイル | 傷や汚れに強く高級感あり。 | 約3,500〜8,000円 | ◎ | ○ | ◎ |
| フローリング | 自然な質感で統一感が出せる。 | 約6,000〜12,000円 | △ | △ | ○ |
| タイル | 耐久性・防水性に優れ、長持ち。 | 約8,000〜15,000円 | ◎ | ◎ | ◎ |
それぞれに「見た目・機能・費用・メンテナンス性」などの長所と短所があり、どれを重視するかによってベストな選択肢は変わります。
クッションフロア|最も人気の高い定番床材
トイレ床材の中で、最も採用されているのがクッションフロアです。
住宅用のトイレリフォームでも圧倒的な人気を誇る理由は、コスト・見た目・機能のバランスが非常に良いからです。
クッションフロアの特徴と魅力
クッションフロアは塩化ビニル(PVC)製の床材で、その名の通り「クッション性のある柔らかい素材」が特徴です。
足触りがやわらかく、冬場でも冷たさを感じにくいため、裸足でも快適。
さらに表面が防水加工されているため、水や尿の飛び散りもサッと拭くだけでOK。
掃除がしやすく、衛生的な空間を保てるのが最大の魅力です。
デザインも豊富で、木目調や石目調、モルタル調など、まるでフローリングのような見た目に仕上げることもできます。
そのため「見た目もおしゃれで安い床」を探している方にはぴったりです。
クッションフロアの注意点
ただし、塩素系漂白剤や強い洗剤に弱いという弱点があります。
また、重い家具を置くと凹みができやすく、経年劣化で端がめくれることも。
ただし、正しい施工とメンテナンスをすれば耐用年数は8〜10年程度と十分。
リフォーム費用を抑えつつ、長く快適に使える万能床材といえるでしょう。
フロアタイル|見た目の高級感と耐久性を両立
クッションフロアよりも耐久性を求める方には、フロアタイルがおすすめです。
同じビニル素材ですが、厚みがあり、表面が硬いため傷や汚れに強いのが特徴です。
フロアタイルの特徴とメリット
フロアタイルは商業施設やオフィスのトイレなどにも使われるほど耐久性が高く、落下物による衝撃やスリッパの摩擦にも強く、劣化しにくい素材です。
また、タイル一枚ごとに施工するため、もし一部に傷がついてもその部分だけ交換が可能。
部分補修ができる点も大きなメリットです。
デザイン面でも本物の石や木の質感を再現したものが多く、「おしゃれなトイレにしたい」「ホテルのような雰囲気にしたい」という方にも人気です。
フロアタイルの注意点
クッションフロアに比べると硬く、若干冷たく感じることがあります。
また、施工費も少し高め。材料のカット精度や下地処理の丁寧さが仕上がりを左右するため、プロによる施工が必須です。
初期費用は高くても、長期的に見れば交換頻度が少なく、結果的にコスパが良い床材といえます。
フローリング|自然な質感とインテリア性を重視するなら
「トイレもリビングと同じように、木の温もりを感じたい」という方に選ばれているのがフローリングです。
木目の美しさや高級感は他の床材にはない魅力があります。
フローリングの特徴とメリット
フローリングの魅力は何といっても自然素材ならではの質感。
住宅全体の統一感を出したい方にも人気があります。
無垢材のフローリングを採用すれば、温かみがあり、経年変化も楽しめます。
デザイン面でも多彩で、ナチュラルテイストや北欧風、和モダンなど、どんなインテリアにも馴染みやすい点もメリットです。
フローリングの注意点と対策
ただし、フローリングは水分に弱いという弱点があります。
トイレのような湿気や尿ハネが発生しやすい空間では、表面が膨張したり、シミ・変色を起こすリスクがあります。
そのため、採用する場合はウレタン塗装や防水コーティング仕上げを施すことが大切です。
また、こまめな換気やマットの使用など、日常のメンテナンスも欠かせません。
トイレに木の温もりを取り入れたいなら、専門業者による防水処理をしたうえで施工するのが安心です。
タイル|耐久性・清潔さ・高級感すべてを兼ね備えた床材
「一度リフォームしたら、できるだけ長持ちさせたい」という方におすすめなのがタイル床です。
タイルの特徴と魅力
タイルは焼き物や磁器でできており、圧倒的な耐久性・防水性・防汚性を誇ります。
水や尿が飛び散っても染み込まず、サッと拭くだけで清潔に保てます。
また、カビが発生しにくく、抗菌加工を施したタイプも多いため、衛生面を重視する家庭や店舗トイレに最適です。
デザイン性も非常に高く、モザイクタイルや大判タイルなどを使えば、まるでホテルやレストランのような高級感を演出できます。
タイルの注意点
欠点は費用の高さと足元の冷たさ。
施工には専門技術が必要で、費用は他の床材よりも高額になります。
また、冬場は冷えやすいため、床暖房やスリッパの併用をおすすめします。
とはいえ、耐用年数は20年以上と圧倒的。
長期的に見れば、メンテナンスの手間がほとんどかからない理想的な床材です。
床材を選ぶときのポイントとおすすめの組み合わせ
トイレの床材を選ぶ際は、「何を重視するか」を明確にすることが大切です。
| 重視したいポイント | おすすめの床材 | 理由 |
|---|---|---|
| 掃除のしやすさ | クッションフロア・タイル | 水に強く汚れを拭き取りやすい |
| デザイン性・高級感 | フロアタイル・タイル | 高級ホテルのような見た目を演出できる |
| 価格重視 | クッションフロア | 初期費用が安く、DIYにも向いている |
| 自然素材・温もり | フローリング | 木目の美しさと統一感を出せる |
たとえば、マンションや戸建ての小規模トイレならクッションフロア、ホテルライクに仕上げたい方はフロアタイルやタイル、自然派志向の方は防水加工したフローリングなど、用途や予算に合わせた選択がポイントです。
まとめ|トイレ床材選びは「機能×デザイン×メンテナンス性」で決まる
トイレの床材は、単に「見た目」だけで選ぶと失敗します。
重要なのは、防水性・清掃性・耐久性・デザイン性のバランス。
・コスパを重視するなら「クッションフロア」
・高級感を出したいなら「フロアタイル」
・自然な温もりを求めるなら「防水フローリング」
・長寿命で衛生的な空間にしたいなら「タイル」
トイレは家の印象を大きく左右する空間です。
見た目だけでなく、日々の使いやすさや掃除のしやすさを考えて選びましょう。
弊社では、各床材の施工経験を豊富に持ち、現場の状態やお客様のご希望に合わせた最適な床材プランをご提案しています。
「どの床材が自分の家に合うかわからない」という方も、ぜひお気軽にご相談ください。
実際の使用感やメンテナンス性まで含めて、後悔しない床選びをお手伝いいたします。
























