玄関スロープ設置を業者に依頼する時の費用相場や選び方や注意点まで徹底解説

「玄関の段差をなくしたい」「車いすで出入りできるようにしたい」「高齢の親が安心して暮らせるようにしたい」
そんな想いから、玄関へのスロープ設置を検討される方が増えています。
しかし実際に工事を考えると、「どんな業者に頼めばいいの？」「費用はいくらくらいかかる？」「見積もりの内容はどう比較すればいいの？」と悩む方も多いのではないでしょうか。
玄関スロープは、単なるリフォームではなく「家族の安全と自立を支えるための工事」です。
この記事では、玄関スロープ設置を依頼する業者の選び方、費用の目安、そして失敗しないためのポイントを、現場目線でわかりやすく解説します。
最後まで読めば、あなたの住まいに合った最適なスロープを、安心して依頼できるようになるはずです。

玄関スロープ設置を依頼できるのはどんな業者？

玄関スロープを設置する際は、「リフォーム会社」または「外構工事専門業者」に依頼するのが一般的です。
ただし、どちらの業者も得意分野が少しずつ異なるため、目的や環境に合わせて選ぶことが大切です。

リフォーム会社に依頼する場合

住宅全体の構造を理解しており、室内から玄関までを一体的にバリアフリー化したい場合におすすめです。
建物の構造や床の高さ、排水計画なども踏まえて、段差解消を含めた総合的な提案をしてくれます。
また、介護保険を利用した工事にも対応していることが多く、書類手続きのサポートも受けられるのが大きなメリットです。

外構工事専門業者に依頼する場合

玄関の外やアプローチ部分など、屋外にスロープを設置する場合に強みを発揮します。
コンクリート、タイル、レンガ、樹脂舗装など、外構素材に精通しており、見た目も美しく仕上げることが可能です。
車いすだけでなく、自転車・ベビーカー・キャリーケースにも使いやすいデザインに仕上げることができます。
いずれの場合も、まずは現地調査を依頼し、「どの高さをどの勾配でスロープにするのか」「どの素材が適しているか」を相談するところから始めましょう。

スロープ設置業者を選ぶときの3つのポイント

スロープ設置工事は、見た目以上に“設計の精度”が重要です。
安全性を確保するために、信頼できる業者を選ぶには次の3つのポイントを押さえておきましょう。

複数の業者から見積もりを取る

スロープの長さや素材、設置場所の状況によって費用は大きく異なります。
同じ3mのスロープでも、勾配の取り方や下地処理の有無で10万円以上の差が出ることもあります。
そのため、必ず2～3社以上から見積もりを取り、工事内容や価格を比較検討しましょう。
「安いから」という理由だけで選ぶと、仕上がりの傾斜が急すぎたり、滑り止め加工が甘かったりするケースもあります。

専門家に相談して最適なプランを提案してもらう

業者によって提案の内容や考え方が異なるため、複数の専門家と話してみることが重要です。
「手すりを付けたほうがいいか」「排水はどう処理するか」「勾配は何度が最適か」など、実際に施工経験のあるプロの意見を聞くことで、安心で長持ちするスロープが完成します。
また、将来的な介護や車いす利用を見越して、少しゆるめの勾配（1/12〜1/15）を提案してくれる業者は信頼性が高いといえます。

施工実績を確認する

ホームページやパンフレットなどで、過去の施工例を確認しましょう。
写真だけでなく、「どんな素材を使ったか」「どんな環境に設置したか」を丁寧に説明している業者ほど、経験値が高い傾向にあります。
可能であれば、現地で実際の施工を見せてもらったり、口コミや評判をチェックするのもおすすめです。

スロープ設置工事の費用相場とその内訳

スロープの設置費用は、施工環境や長さによって幅があります。
以下の表は、一般的な玄関スロープ工事の目安です。

工事項目	費用目安	内容の例
スロープ設置工事	約5万円～30万円	小規模な段差解消から3m前後のスロープ設置まで
手すり設置	約1万円～14万円	ステンレス製・木製・樹脂被膜など
大規模工事（3m以上＋手すり）	約40万円～50万円	コンクリート舗装＋両側手すり＋排水加工など

スロープの勾配がゆるいほど長さが必要になり、必然的に費用も高くなります。
また、素材の選び方（コンクリート・タイル・人工芝など）によっても金額が変動します。

コンクリートスロープの特徴

耐久性が高く、屋外でも劣化しにくいのが特徴です。
雨や雪にも強く、長期間メンテナンスが少なく済みますが、施工に手間がかかる分、費用はやや高めです。
滑り止め加工を施すことで、安全性をさらに高めることができます。

樹脂舗装・ゴムマットタイプのスロープ

短期間で設置でき、リフォーム工事を最小限に抑えたい場合におすすめです。
ややコストは抑えられますが、重い車いすや台車を頻繁に使用する場合は耐久性の確認が必要です。

スロープ設置で忘れてはいけない「手すり」の重要性

スロープは段差を解消するだけでなく、“安全に通るための道”でもあります。
そのため、転倒防止のために手すりを設置することを強くおすすめします。
特に勾配があるスロープでは、手すりがあるかないかで安心感が大きく変わります。
片側にだけ設置する場合もありますが、幅が1m以上ある場合は両側に取り付けるのが理想的です。
費用は長さによって異なりますが、1万円〜14万円程度が一般的です。
また、手すりの素材によっても握りやすさや耐候性が変わります。以下の表をご覧ください。

素材	特徴	メリット
ステンレス製	サビに強く、屋外使用に最適	長寿命でメンテナンス不要
木製	手触りが柔らかく、温もりがある	デザイン性が高く住宅に馴染む
樹脂被膜タイプ	握り心地が柔らかく冷たく感じにくい	高齢者におすすめ

見た目と機能性を両立させるためには、玄関のデザインに合わせた素材を選ぶこともポイントです。

見積もり時に確認すべき重要なポイント

見積もりを比較する際は、単純に金額だけを見るのではなく、以下の点を必ずチェックしましょう。

1. 工事内容が明確に書かれているか
   「スロープ設置工事一式」など、ざっくりとした記載ではなく、どの素材をどれくらい使うのか、手すりや排水処理が含まれているかを確認しましょう。
2. 保証内容・アフターサービスの有無
   工事後に不具合が出た場合の対応も重要です。保証期間や修繕費の扱いを明確にしておくと安心です。
3. 施工スケジュールが現実的か
   短すぎる工期を提示してくる業者は、仕上がりにムラが出る可能性があります。コンクリートが完全に乾くまでの養生期間など、適切な工程を守ることが大切です。

こうした細部まで丁寧に説明してくれる業者こそ、信頼できるパートナーといえるでしょう。

スロープ設置で利用できる補助制度・介護保険

玄関スロープは、介護保険の「住宅改修費」の対象工事に含まれています。
要支援・要介護認定を受けている方は、上限20万円までの工事に対し、自己負担1割（最大18万円が補助）で設置可能です。
対象となるのは以下のような工事です。

• 段差をなくすためのスロープ設置
• 手すりの設置
• 出入口の拡張・段差解消

介護保険を利用する際は、必ずケアマネージャーや担当業者に事前相談を行い、見積書と申請書類をそろえる必要があります。
補助金制度を上手に活用すれば、負担を大幅に減らしながら安全な住環境を整えることができます。

安心できる業者に依頼するために

スロープ設置は「ただの外構工事」ではありません。
それは、家族の命と生活を支える“暮らしのインフラ”です。
だからこそ、施工の正確さと信頼性が何よりも大切です。
弊社では、現地調査からプラン提案、施工、アフターサポートまで一貫対応しております。
勾配の角度・手すりの高さ・素材の選定まで、すべて現場環境とご家族の生活動線をもとに設計します。
「ただ作る」だけではなく、「誰がどのように使うか」に合わせた提案を行うのが、私たちの仕事です。

まとめ：玄関スロープ設置で、暮らしに“安心の入口”を

玄関スロープの設置は、バリアフリー化の第一歩です。
段差をなくすことで、外出がしやすくなり、家族の自立や介助の負担軽減にもつながります。
業者選びでは、見積もり内容や施工実績をしっかり確認し、あなたの暮らしに合ったプランを提案してくれるパートナーを選びましょう。
そして、安全性・デザイン・耐久性のすべてをバランスよく叶えたいなら、現場経験豊富な専門業者に依頼するのが一番の近道です。
「家の玄関を、安心して出入りできる場所にしたい」
その願いを、確かな技術と真心で形にするお手伝いをいたします。
小さな段差の改善から大規模なスロープ工事まで、まずはお気軽にご相談ください。