新築の冬に起きる床鳴りの原因と対策|自然現象か不具合かを見極める方法

冬の朝、家の中を歩くと「ミシッ」「キュッ」と小さな音が響く。
新築の家なのに、なぜこんな音がするのだろう?と心配になる方は多いでしょう。
新しい家は“完璧”であるべきと思うからこそ、「施工ミスでは?」「下地の不具合?」と不安がよぎります。
しかし実は、この新築の冬に起こる床鳴りの多くは、木材の自然な呼吸によるものです。
特に冬場の乾燥は木材に大きな影響を与え、収縮や摩擦によって音が発生します。
つまり、“木の家が季節に合わせて呼吸している”証でもあるのです。
この記事では、新築の冬に床鳴りが起きる原因と、そのまま様子を見ていいケース、早めに業者に相談すべきケースを詳しく解説します。

目次

新築の冬に起こる床鳴りの主な原因

新築後の家では、建材が環境に馴染むまでに時間がかかります。
木は湿度・温度に敏感な素材であり、季節によって膨張・収縮を繰り返します。
特に冬は空気が乾燥し、室内の暖房使用も加わって木材が一気に縮むため、床鳴りが多発しやすい時期です。

木材の収縮による隙間の発生

木材にはもともと水分が含まれており、湿度が下がると水分を放出して収縮します。
このとき、フローリング材同士の間にわずかな隙間ができ、歩行時に「こすれ音」が発生します。
特に冬場は湿度が30%前後まで下がるため、木材が最も乾燥しやすい季節。
逆に梅雨時期や夏場には湿度が上がり、膨張して音が消えることもあります。
つまり、“冬に鳴って夏に静かになる”床鳴りは自然現象です。
新築の木材が環境に馴染む2〜3年の間は、どうしても多少の音が出やすい傾向があります。

新築直後の家は特に起こりやすい理由

家を建てた直後の木材は、まだ内部に多くの水分を含んでいます。
施工時には乾燥した状態でも、実際に人が住み始めると暖房や換気の影響で急速に水分が抜けていきます。
その結果、床材が縮み、釘や接着部分との間にわずかな摩擦が生じて「ミシッ」という音を立てるのです。
特に無垢フローリングなど、天然木を使用している家ではこの傾向が顕著です。

下地材との擦れによる摩擦音

床鳴りのもう一つの原因が、フローリングと下地材の間で起こる摩擦です。
木材が収縮すると、床材がわずかに動いて下地と擦れ合い、「キュッ」とした音が出ることがあります。
また、床暖房の熱や施工時の接着のムラによっても、下地との密着度が変化し音が出やすくなります。

セルフでできる冬の床鳴り対策

床鳴りが気になる場合でも、焦って業者に連絡する前に、自分でできる対策を試してみる価値があります。
冬場特有の乾燥が原因であれば、室内環境を整えることで改善するケースが多いからです。

加湿器を使って湿度を保つ

最も効果的な対策は湿度管理です。
木材が縮むのは乾燥が主な原因のため、加湿器を使用して室内湿度を50〜60%に保ちましょう。
湿度計を設置し、常に数字で確認することが大切です。
加湿器を設置するだけで、翌日には音が軽減するケースも珍しくありません。
また、観葉植物や洗濯物の室内干しも自然な加湿効果があります。

時間をかけて自然に落ち着かせる

新築後の床鳴りは、2〜3年ほどで自然に落ち着くことが多いです。
これは、木材が住まいの湿度や温度に馴染むためです。
焦って床を張り替えたり、補修剤を注入すると、逆に夏場に木材が膨張したとき「床が盛り上がる」などのトラブルを招くこともあります。
季節ごとの変化を観察しながら、まずは様子を見ることが最も安全な判断です。

静音マットやカーペットで音を軽減

特定の場所だけ音が気になる場合には、静音マットやカーペットを敷いて音を吸収する方法も有効です。
これにより、歩行時の衝撃が直接床に伝わらず、摩擦音が軽減されます。
特に玄関や廊下など人の通行が多い場所では、一時的な防音対策として効果的です。

専門業者に相談した方がよいケース

上記のセルフ対策を行っても改善しない場合、または音がだんだん大きくなる場合は、専門業者への相談が必要です。

半年以上経っても音が続く場合

冬場だけでなく、春・夏になっても音が収まらない場合は、単なる乾燥ではなく施工や下地構造の問題の可能性があります。
例えば、釘やビスの固定が甘い、接着剤が均一に塗布されていないなど、施工精度の問題です。
これらは表面からは確認できないため、専門の業者による点検が必要です。

床鳴りの種類によっては専門調整が必要

床鳴りの中には、「金属音のようなキンッ」という音や、「沈むようなギシギシ音」がするものもあります。
これらは釘やビスが緩んでいるケースが多く、床材と下地の間で金属がこすれて音を出しています。
自分で直そうとすると見えない部分を傷つける恐れがあるため、必ず専門業者に依頼しましょう。

記録を残しておくと原因特定が早い

業者に相談する際は、「どの部屋」「どんな音」「どのタイミングで鳴るか」を記録しておくとスムーズです。
スマートフォンで動画を撮影しておくと、現場を再現しやすく、原因特定が早まります。

床鳴り修理の費用目安

床鳴り修理の費用は、原因と範囲によって大きく異なります。
目安としては以下の通りです。

修理内容 概要 費用目安
点検・調査 原因を特定するための現地調査 5,000〜10,000円前後
接着補修 下地と床材の隙間に接着剤を注入 10,000〜30,000円程度
ビス固定・釘調整 緩んだ部分を再固定 20,000〜50,000円程度
床張り替え 範囲が広い場合の全面補修 100,000円以上

ただし、新築の場合は施工業者の「アフター保証」が適用されることもあるため、まずは建築会社に確認するのがおすすめです。

木の家との付き合い方|床鳴りを「家の呼吸」として受け入れる

木の家は、季節の変化をそのまま感じられる“生きた家”です。
冬に乾いて音が鳴り、夏に湿って静まる。
これは決して欠陥ではなく、木材が環境に反応して呼吸している証です。
もちろん、生活の快適さを損なうような大きな音や沈み込みがある場合は別ですが、
軽い「ミシッ」「キュッ」という音は、むしろ木の家の健やかさのサインでもあります。

まとめ:冬の床鳴りは自然な現象、焦らず見守ることが大切

新築の冬に起こる床鳴りの多くは、木材の収縮によるものです。
湿度を保ち、季節の変化を見ながら様子を見ることで、ほとんどは数年で落ち着きます。

しかし、

  • 半年以上経っても音が改善しない
  • 鋭い金属音や沈みがある
  • 明らかに広範囲で鳴っている

このような場合は、施工不良や構造的な問題の可能性もあります。

弊社では、フローリング施工・床下点検・床鳴り修繕を一貫して対応しております。
冬の静けさにふさわしい、心地よい住まいを取り戻すために、ぜひ一度ご相談ください。

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