マンションの玄関で床が鳴る原因と対処法|DIYで直せるケースと業者依頼の見極め方

マンションで暮らしていると、ある日ふと「ギシギシ」「ミシミシ」と玄関の床から音がすることに気づく瞬間があります。
靴を脱ぐたびに響くその音は、些細なことのようでいて、毎日続くと気になるものです。
来客時にも響くと「古くなったのかな」「下の階に迷惑かけてないかな」と不安を覚える人も少なくありません。
実は、この“床鳴り”は、マンション特有の構造や環境条件が関係していることが多いのです。
そして放置しておくと、単なる「音の問題」だけでは済まず、床材の劣化・下地の損傷・カビの発生などにもつながる場合があります。
この記事では、マンションの玄関で起こる床鳴りの原因と、状況に応じた対処法(DIY・業者依頼)を、分かりやすく解説します。
音の正体を知ることで、安心して長く住み続けられる環境を取り戻しましょう。

目次

マンション玄関で床が鳴る主な原因

床鳴りは、単に「古くなった」だけでは説明できません。
特にマンションでは、構造や施工方法が一戸建てと異なるため、複数の要因が複雑に絡んでいることが多いのです。
代表的な原因を一つずつ見ていきましょう。

木材の収縮・膨張による摩擦音

フローリング材などの木材は、湿度や温度の変化で伸び縮みします。
特に玄関は、屋外との温度差や靴の湿気の影響を受けやすく、木が膨張・収縮を繰り返す場所です。
これにより、フローリング同士がこすれ合い「キュッ」「パキッ」といった音が発生します。
湿気が多い梅雨時や、乾燥する冬に音が強くなる場合は、この「木材の動き」が原因の可能性が高いです。

下地とフローリングの接着不良

もうひとつ多いのが、「床材が下地から浮いている」ケースです。
接着剤がしっかり塗布されていない、または経年劣化によって粘着力が弱まると、歩くたびに床材がわずかに動きます。
この動きが、下地との間で「パキ」「ペコ」という音を立てるのです。
特にマンションの玄関は下地がコンクリートや合板など多層構造になっており、接着面のわずかな隙間が大きな音に繋がることがあります。

施工不良による緩みやズレ

新築・リフォーム直後でも床鳴りが起こる場合、施工の段階での不具合が原因かもしれません。
釘やビスの数が不足していたり、下地が平らでなかったり、接着剤の塗布ムラがあったりすると、固定力が弱まり音が鳴りやすくなります。
また、下地材とフローリングの種類が合っていない場合にも、微妙な伸縮差が生じ、時間とともにズレが発生します。

建物の構造的な歪み・経年変化

築年数が経つにつれて、建物全体が少しずつ動くことがあります。
これは「不同沈下(ふどうちんか)」や「梁のたわみ」と呼ばれる現象で、地震や荷重、温度変化などが影響します。
マンションの構造自体がわずかに歪むことで、床と下地の間にテンション(応力)がかかり、音が発生するのです。
特に鉄筋コンクリート造の建物では、一見頑丈に見えても、床下の下地材は微妙に動いています。

巾木(はばき)と床の隙間から出る音

壁と床の境目にある「巾木(はばき)」も、意外な原因の一つです。
床を踏むことで下地がわずかに沈み込み、巾木との間で摩擦が生じると「キュッ」と音が鳴ります。
見た目は問題がなくても、内部で少しずつ隙間が広がっているケースもあるため、壁際で音がする場合は巾木の緩みも疑いましょう。

DIYでできる床鳴りの簡易補修法

軽度な床鳴りであれば、DIYで応急処置できるケースもあります。
ただし、誤った方法で行うと、かえって床材を痛めてしまうため注意が必要です。

床の隙間に専用接着剤を注入する

ホームセンターで販売されている「床鳴り防止ボンド(補修剤)」を使う方法です。
フローリングの継ぎ目や隙間に注入すると、内部の緩みを固定し、摩擦音を軽減できます。
ただし、接着剤が表面に溢れたまま放置するとシミになるため、速やかに拭き取ることがポイントです。

床板の浮きを釘で補強する

床材が浮いている箇所に、細い釘やスクリューを打ち込んで固定する方法もあります。
ただし、下地の位置を誤ると、空洞部分に打ち込んでしまい逆効果になるため、素人にはやや難易度が高めです。
DIYに慣れていない方は、この方法は避けるか、専門業者に依頼するのが安全です。

継ぎ目に滑り材を挟む

木材同士がこすれて音が出ている場合には、「床鳴り防止パウダー」や「滑りテープ」を継ぎ目に挟むことで摩擦を減らせます。
ただし一時的な効果にとどまることが多く、再発する可能性があります。

一時的な対策としてできること

音をすぐに止めたい場合は、ラグやカーペットを敷いて衝撃を吸収するのも有効です。
音の伝わりを和らげ、足音の響きも軽減できます。
ただし、根本的な原因を解消するものではないため、あくまで“応急処置”と考えましょう。

業者に相談した方がよいケース

以下のような場合は、早めに専門業者へ相談することをおすすめします。

  • 音が玄関全体に広がっている
  • 床材が沈む・浮く感覚がある
  • 床暖房が入っている
  • 築10年以上で、他の部屋でも床鳴りが出ている

特に床暖房付きのマンションでは、下地構造が複雑で、配線や配管に干渉する危険があるため、DIYでは手を出さないほうが安全です。

プロの修理方法と費用目安

専門業者が行う床鳴り修理は、原因に応じて複数の工法が選ばれます。

修理方法 内容 費用目安
接着補強工法 下地と床材の隙間に特殊ボンドを注入 1ヶ所あたり5,000〜10,000円
ビス固定工法 浮いた床を下地に再固定 1㎡あたり8,000〜15,000円
下地補修工法 下地の沈み込み・歪みを補強 床全体で50,000円〜
床張り替え 経年劣化が進行している場合 10㎡で100,000円〜

特に玄関は出入りが多く、靴の摩擦や湿気の影響を受けやすいため、部分補修よりも全体の見直しを提案されることもあります。

床鳴りを放置するとどうなる?

床鳴り自体は“すぐ危険”というわけではありません。
しかし、放置すると次のような問題につながる恐れがあります。

  • 下地の緩みが進行し、床が沈む
  • 隙間に湿気がこもり、カビやシロアリの原因になる
  • 床材が割れる、浮くなど見た目が悪化

早めに原因を突き止め、対処しておくことが、修繕費の節約と快適な暮らしにつながります。

まとめ:玄関の小さな音も、早めの点検で安心を

玄関の床鳴りは、生活に支障がなくても、放置すれば確実に悪化します。
木の動き、下地の緩み、施工のズレ、いずれも自然には直らない現象だからです。
もし「音の場所が分からない」「DIYしても改善しない」と感じたら、プロの診断を受けてください。
弊社では、マンション特有の構造を理解した上で、下地補修から再固定、リフォーム対応まで一貫施工が可能です。
「たかが床鳴り」と思わず、早めの点検で住まいの健康を守りましょう。
玄関が静かになれば、毎日の出入りが気持ちよく変わります。

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