マンションの内装工事で失敗しないために。費用・工期・管理規約の全知識を徹底解説

「マンションの内装をリフォームしたいけれど、何から始めていいかわからない」
「管理規約があるって聞いたけど、どこまで工事できるの？」
そんな悩みを抱えている方は多いのではないでしょうか。
マンションの内装工事は、戸建てとは違い、ルールと手順を守る必要があります。
たとえば、壁や床の張り替えは自由でも、防音や構造上の制約があるため、事前の確認を怠ると「せっかくの工事が中止になる」「費用が無駄になる」といったトラブルに発展することも。
この記事では、マンション内装工事の基本的な流れ・工事範囲・費用・工期の目安・注意点をわかりやすく解説します。
「どこまで工事できるのか」「どのくらい費用がかかるのか」を正しく理解すれば、満足度の高い住まいを手に入れる第一歩になります。

マンション内装工事を始める前に必ず確認すべき「管理規約」

マンションでのリフォームを考える際、最初に行うべきなのが管理規約の確認です。
戸建てとは異なり、マンションでは共有部分と専有部分が明確に区分されており、自由に工事できる範囲が限られています。

管理規約の確認が重要な理由

管理規約には、工事できる範囲や方法、防音・防水の基準、施工時間帯などが細かく定められています。
これを確認せずに工事を進めると、途中で管理組合から指摘を受け、工事が止まってしまうこともあります。
特に、床の張り替えに関しては「遮音等級（L-45など）」が定められていることが多く、音の響きにくいフロア材を使用する必要があります。
また、工事を行う前に「工事申請書」「施工図面」「材料カタログ」などを管理会社に提出し、承認を得る必要があるケースもあります。

管理規約でよくある規定内容の例

規定項目	内容の一例
防音性能	L-45等級以上の床材を使用すること
工事時間	平日9:00〜17:00、土日祝日の工事禁止など
施工範囲	専有部分のみ工事可（共用部分は不可）
申請義務	事前に管理組合・管理会社へ届け出が必要

「うちは自分の部屋だから自由に工事していい」と思ってしまいがちですが、マンションでは“他の住民への配慮”が最も大切。
騒音・振動・粉塵など、生活に影響を与える可能性があるため、ルールを守ることがトラブル防止の第一歩です。

専有部分と共用部分の違いを正しく理解する

マンションでは、どの部分が自分で工事できる“専有部分”で、どこが建物全体の所有となる“共用部分”なのかを明確に区別する必要があります。

専有部分（工事が可能な範囲）

専有部分とは、基本的に「住居内で壁に囲まれた空間」のことを指します。
具体的には以下のような箇所です。

• 壁紙（クロス）、床、天井の張り替え
• キッチン・浴室・トイレ・洗面台などの交換
• 室内ドアや収納扉のリフォーム
• 照明・コンセントの移設

これらの箇所は、所有者の判断で自由にリフォーム可能です。
ただし、構造壁（耐力壁）や梁・配管スペースなど建物の骨組みに関わる部分は、専有部分でも手を加えられない場合があります。

共用部分（工事できない範囲）

共用部分とは、住民全体で所有している建物の構造・外装部分です。
以下の箇所は基本的に個人でリフォームできません。

• 玄関ドア・ドア枠
• バルコニー・サッシ窓
• パイプスペース（配管が通る部分）
• 外壁や廊下

これらを誤って工事してしまうと、建物全体の管理責任に関わるため、必ず管理組合や管理会社の承認が必要です。

工事内容別の期間と進行の流れ

リフォームと一口に言っても、工事内容によって期間は大きく異なります。
「クロスの張り替えだけ」なら数日で済みますが、「間取りを変えるフルリフォーム」となると数ヶ月かかることもあります。

工事内容	工期の目安	特徴
壁・床・天井の張り替え	約1週間〜10日	比較的短期間で完了。住みながら工事できる場合も。
水回り設備の交換（キッチン・浴室・トイレなど）	約3日〜1ヶ月	配管や電気工事を伴うため、工期が延びることも。
間取り変更・フルリフォーム	約1〜3ヶ月	壁の撤去・配管移設などを伴う大規模工事。

工事の流れとしては、「現地調査→プラン決定→見積もり→申請→着工→完了確認」が一般的な手順です。
特にマンションでは、工事音や作業時間の制限があるため、工程管理の正確さが仕上がりの品質を左右します。

工事内容別の費用相場を知る

マンション内装工事の費用は、工事範囲や素材のグレードによって大きく異なります。
おおまかな目安は以下の通りです。

リフォーム内容	費用目安	備考
トイレ・洗面化粧台・食洗機の交換	約50万円〜	設備のグレード・配管工事の有無で変動
キッチン・バスの入れ替え	約50〜150万円	システムキッチンやユニットバスのサイズで大きく変わる
部分的な内装リフォーム	約50〜200万円	床・クロス・天井などの更新
フルリフォーム（専有部分全体）	約600〜1,000万円	間取り変更・設備更新すべて含む場合
坪単価の目安（30坪）	約600〜1,500万円	グレードやデザイン性により大きく変化

部分的なリフォームであれば100万円以下で可能ですが、全体的に手を入れる場合は数百万円規模になります。
設備の更新や素材選びによって価格差が出るため、複数社に見積もりを依頼して比較検討することが重要です。

フロアタイル・床材選びが内装リフォームの鍵

マンション内装で特に人気が高いのが「床リフォーム」です。
フロアタイルやクッションフロア、無垢材フローリングなど、デザイン・機能・費用のバランスを考えながら選ぶ必要があります。

床材の種類	特徴	費用目安（1㎡あたり）
フロアタイル	デザイン性・耐水性・防音性に優れ、マンションに最適	約4,000〜8,000円
クッションフロア	低コストで施工が簡単。水回りにおすすめ	約3,000〜6,000円
無垢フローリング	自然素材の温もりが魅力。価格は高め	約10,000〜15,000円

マンションでは、遮音規定の関係でフロアタイルが最も採用されやすく、防音性・耐久性・デザイン性を兼ね備えた人気の床材です。
弊社でも、管理規約対応の静音タイプを多数取り扱っています。

マンション内装工事を成功させるためのポイント

1. 事前の管理会社への確認を怠らない
   工事内容によっては事前承認が必要。書類や施工図面を提出してから着工します。
2. 施工範囲と工期を明確にする
   生活しながらの工事か、一時的な退去が必要かを早めに判断します。
3. 複数の見積もりを比較する
   価格だけでなく、施工内容・保証・担当者の対応力も重要です。
4. アフターフォロー体制を確認する
   完成後の不具合やメンテナンスに対応してくれる業者を選びましょう。

まとめ：ルールを守って理想の空間を手に入れる

マンションの内装工事は、自由度があるようで制限も多い工事です。
管理規約を理解し、共用部分と専有部分を正しく見極め、適切な業者に依頼することで、トラブルを防ぎながら快適な空間をつくることができます。
部分的なリフォームであれば数十万円から、フルリフォームでも工期と予算をしっかり立てれば無理なく実現可能です。
「どうせやるなら、長く快適に暮らせる空間にしたい」その想いを形にするのが、私たちの仕事です。
弊社では、管理規約の確認サポートからプラン設計、施工、アフターまで一貫対応。
経験豊富な職人が、あなたのマンションを“新築のような心地よさ”へと導きます。
リフォームを迷っている今こそ、最初の一歩を踏み出すタイミングです。
ぜひお気軽にご相談ください。