賃貸で給湯器が故障!修理が遅いときの正しい対応と補償交渉のすべて

ある日突然、お湯が出なくなった。
寒い季節ならなおさら、身体の芯まで冷え切り、生活そのものが止まってしまったような不便さを感じるものです。
お風呂に入れない、食器を洗えない、手を洗っても冷たい…。
そんな状況が続くと、「どうしてこんなに修理が遅いの?」「このまま放置されるのでは?」と不安になるのは当然です。
賃貸物件における給湯器の故障は、基本的に大家さんや管理会社が修理費を負担し、速やかに対応すべきトラブルです。
しかし、実際には修理が遅れたり、部品の在庫や業者の都合でなかなか直らないケースもあります。
本記事では、賃貸で給湯器の修理が遅い場合に取るべき行動と、家賃減額・銭湯代などの補償を受けるための具体的な方法を、実例を交えながら詳しく解説します。
焦りや不安を少しでも減らし、正しい知識で安心して行動できるようにしましょう。

目次

給湯器修理が遅いときにまずやるべき3つの行動

給湯器の故障が発生したとき、最初に重要なのは「冷静に手順を踏むこと」です。
感情的に訴えるよりも、客観的な記録と正確な連絡が後の交渉を有利にします。

管理会社・大家さんに再度連絡し、修理状況を具体的に確認する

まずは、管理会社または大家さんに連絡し、修理予定の日時を明確に確認しましょう。
「いつ業者が来るのか」「どの部品の交換が必要なのか」「完了予定はいつなのか」など、具体的な情報を得ることが大切です。
単に「まだ直らないんですけど!」と伝えるよりも、
「お湯が出ず、入浴も洗い物もできない状態が続いています。修理日程を明確に教えてください。」
というように、生活への影響を具体的に伝えることで、相手も緊急度を理解しやすくなります。

やり取りは記録に残す

電話よりも、メールやLINE、チャットアプリなど記録が残る手段でやり取りするのが理想です。
「〇月〇日に給湯器が故障し、〇日に修理依頼をしたが未対応」といった形で時系列を残しておくと、のちに家賃減額や補償を求める際の証拠になります。
また、修理業者が来た場合は「訪問日時」「作業内容」「見積もりや説明内容」も写真やメモで控えておきましょう。

自己判断で修理を依頼しない

給湯器は建物の「設備」にあたるため、貸主(大家)に修繕義務があります。
そのため、入居者が勝手に業者を呼び、自己負担で修理した場合、あとからその費用を請求しても認められないことがほとんどです。
やむを得ず自分で手配する場合は、必ず管理会社や大家さんに事前承諾を得るようにしてください。

修理が遅れる主な理由と日数の目安

修理が遅いと感じるとき、実は「悪意」ではなく、物理的・構造的な理由で時間がかかっていることもあります。

故障の原因 修理期間の目安 補足
給湯器の軽微な故障(点火不良・リモコン不具合など) 1~2日 部品交換のみで対応可能
給湯器の本体交換(経年劣化など) 3~7日 在庫・配送・設置工事に日数がかかる
メーカー在庫切れ(冬季・繁忙期) 1~2週間 全国的に需要が集中し、納期が遅延する傾向
ガス種・設置環境による特殊対応 最大3週間 賃貸マンションの構造や安全基準による制約

特に冬季(11月〜2月)は、給湯器メーカーやガス会社の繁忙期で、全国的に修理・交換が立て込むため、部品の取り寄せや職人の手配に時間がかかるケースが多発します。
ただし、だからといって長期放置が許されるわけではありません。
生活に支障が出るレベルで修理が遅れている場合は、補償交渉の対象になります。

修理が遅いときにできる交渉・請求方法

お湯が使えない日々が続くと、当然ながら「生活の質」が大きく下がります。
このような場合、入居者には家賃減額や代替費用の補償を求める権利があります。

家賃減額を交渉する

2020年の民法改正により、入居者に過失がなく、生活に支障がある場合は、家賃を減額できる権利が認められています。
「お湯が出ない」「お風呂が使えない」などの状態が1週間以上続いた場合、おおむね家賃の5〜10%を減額対象とするのが一般的な目安です。
例えば、家賃7万円の物件で1週間お湯が使えなかった場合、7万円×10%=7,000円前後の減額を求めることが可能です。
ただし、これは「免責期間(通常3日程度)」を除いた日数分で計算されます。

銭湯代・ホテル代などの代替費用を請求する

修理が遅れ、お湯が使えない期間に銭湯やコインシャワーを利用した場合、その実費を貸主に請求できる可能性があります。
ただし、無断で高額な施設やホテルを利用した場合は補償されないことが多いため、以下のポイントに注意してください。

  1. 利用前に必ず管理会社または大家へ相談する
  2. 銭湯や宿泊施設の領収書を必ず保管する
  3. 利用頻度は「必要最小限の範囲」にとどめる

誠実に状況を伝え、「この状態では入浴できず困っている」と説明すれば、善意で費用を負担してくれるケースもあります。

専門機関への相談も検討する

管理会社が明らかに対応を怠っている、または修理予定を伝えず放置している場合は、第三者機関への相談を検討しましょう。
主な相談先は以下の通りです。

機関名 相談内容 連絡先
消費生活センター 賃貸トラブル全般の相談 全国統一番号188(いやや)
国民生活センター 契約・補償に関する法的助言 www.kokusen.go.jp
弁護士(法テラス) 法的手続きの相談・代理交渉 0570-078374

特に、「修理依頼から2週間以上経っても対応がない」「管理会社と連絡が取れない」といったケースでは、これらの機関を通じて正式な交渉を行うことが有効です。

貸主(大家)の修繕義務と責任

賃貸契約において、給湯器などの設備は「貸主の管理対象」です。
つまり、正常な状態で使用できるよう維持・修繕するのは貸主の義務であり、放置すれば「契約不履行」とみなされることがあります。

民法606条によると、

貸主は、賃貸物件を使用および収益するのに必要な修繕を行う義務を負う。

と明記されています。
したがって、給湯器の経年劣化や自然故障の場合、入居者が修理費を負担する必要はありません。
一方で、入居者が故意や過失で壊した場合(重いものをぶつけた、凍結防止を怠った等)は、その修理費は自己負担となります。

修理が遅れたときの実例と対応事例

実際に多いトラブル事例を見てみましょう。

【事例①】
冬季に給湯器が故障。部品の納期が2週間かかると言われ、入居者が銭湯利用。
管理会社が善意で銭湯代を全額負担し、家賃の5%を減額。

【事例②】
管理会社が修理依頼を忘れて放置。入居者が2週間お湯なし状態。
入居者が記録を残して交渉。家賃1ヶ月分の10%減額で和解。

【事例③】
入居者が無断で給湯器交換を手配。
大家が了承しておらず、費用請求が却下。

これらの例からもわかるように、連絡と記録、そして誠実な交渉が解決の鍵になります。

まとめ:冷静な対応がトラブル解決の最短ルート

給湯器の故障は、生活の質を直撃する深刻なトラブルです。
しかし、感情的に訴えるよりも、正しい手順で「記録」し、「相談」し、「交渉」することが何より大切です。

焦らずに以下を実践しましょう。

  1. すぐに管理会社・大家に連絡し、修理状況を確認
  2. やり取りを記録して証拠を残す
  3. 長期化する場合は、家賃減額や銭湯代を交渉
  4. どうしても解決しない場合は、消費生活センターへ相談

私たちは、こうした生活トラブルに迅速に対応し、入居者の「困った」を最短で解決するサポート体制を整えています。
「修理が遅くてもう限界」「どこに相談すればいいかわからない」
そんなときは、一人で抱え込まず、まずご相談ください。
お湯の温もりが戻るその日まで、あなたの暮らしを支えるのが、私たちの使命です。

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