吊戸棚が落ちそう…対処法と直し方|DIYとプロ依頼の見極め方

ふとキッチンで食器を取り出そうとしたとき、吊戸棚が「ギシ…」と嫌な音を立てる。
あるいは、扉がわずかに傾いていたり、隙間が広がっているのに気づいてヒヤッとした経験はないでしょうか。
日々の家事を支えるキッチン収納ですが、見えない部分で金具が緩んでいたり、下地が劣化していると、思わぬ事故につながることもあります。特
に築年数が経った住宅では、吊戸棚が“落ちそう”という不安を抱える方が増えています。
しかし、焦って力任せにネジを締めたり、釘を打ち込むのは危険です。実は、吊戸棚が傾く原因は「表面ではなく内部」にあることが多く、見た目だけでは判断できません。
この記事では、DIYで直せる範囲とプロに依頼すべきケースを明確に分けながら、安全に吊戸棚を直すための方法を詳しく解説します。

目次

吊戸棚が落ちそうになる原因を知ろう

吊戸棚のぐらつきや傾きには、いくつかの共通した原因があります。
単なる「ネジのゆるみ」だけでなく、構造的な問題が隠れている場合もあります。

金具やネジのゆるみ

最も多い原因は、取り付け金具やネジのゆるみです。
長年使ううちに扉の開閉や振動で少しずつ緩んでいき、棚全体が傾いてしまうことがあります。
特に壁の下地が石膏ボードのみで補強が弱い場合、ビスが抜けかけていることもあります。

壁や天井の下地の劣化

見落としがちな原因が「下地の老朽化」です。
吊戸棚は壁内部の下地(木材や鉄骨)に固定されていますが、湿気や経年変化により木材が劣化すると、ビスが効かなくなります。
これを無理に締め直すと、下地ごと破損する危険があります。

吊り金具やボルトの破損

吊り戸棚の裏側や上部には、専用の吊り金具が使われています。
この金具が曲がっていたり、ネジ山が潰れている場合は、内部で棚全体が「浮いている」状態になることも。
見た目は普通でも、実際は非常に危険です。

自分で直せる?DIYでできる吊戸棚の点検と修理

吊戸棚が「少し傾いている」「扉がずれている」程度であれば、DIYでの調整が可能な場合もあります。
ただし、“ぐらついている” “金具が浮いている” などの場合は、すぐに作業を中断し、専門業者に相談するようにしましょう。

扉のズレを直す方法

扉の上下や左右のズレは、蝶番(ちょうつがい)の調整で改善できることがあります。
最近のキッチン吊戸棚には「調整レバー付き蝶番」が採用されており、ドライバー1本で微調整が可能です。

【調整のポイント】

  • 扉が下がっている場合:蝶番の上下調整ネジを少し締める
  • 隙間が不均一な場合:左右の調整ネジで微調整する
  • 扉の奥行きがズレている場合:奥行き調整ネジで調整

無理に締めすぎると金具が破損するため、1回転ずつ確認しながら進めるのがコツです。

きしみ音・がたつきの対処

「ギシギシ」「カタカタ」という音は、蝶番のネジ緩みが原因です。
一度すべてのネジを軽く締め直すだけでも改善することがあります。
ただし、ネジ穴が広がっている場合は、次のような補修が必要です。

  • 埋め木をする:割り箸などを差し込み、木工用ボンドで固定
  • 太めのネジに交換する:より強い固定力を得られる
  • 木補修パテを使う:乾燥後にネジを打ち直すと安定します

これらの補修は一見簡単そうですが、穴の位置や深さを誤ると逆効果になるため注意が必要です。

耐震ロックの誤作動と解除方法

地震対策のために設けられた「耐震ロック機能」は、強い振動で自動的に扉をロックします。
しかし、誤作動を起こすと「扉が開かない」「外れかけているように見える」といった誤認を招くことがあります。

【解除の方法】

  1. 扉の取っ手付近または上部を軽く押し込む
  2. ロックが解除される「カチッ」という音を確認
  3. それでも開かない場合は、内部金具の不具合の可能性あり

誤作動を無理にこじ開けると蝶番が破損するため、慎重に対応しましょう。

DIYで補強できる範囲と注意点

軽度なぐらつきであれば、L字金具などを使って補強する方法もあります。
ただし、「見えない部分の劣化」まではDIYでは対処できません。

DIY補強の基本

  • 棚の下に突っ張り棒や補強バーを設置し、一時的に荷重を分散させる
  • 壁にL字金具を取り付けて固定力を上げる(必ず下地に固定)
  • 木ねじを締め直す際は、既存の穴ではなく新しい位置に打ち込む

注意点:
壁が石膏ボードの場合、普通のネジでは効きません。必ず「ボードアンカー」など専用金具を使用しましょう。下地がどこにあるか分からない場合は、下地センサーで確認してから作業を行います。

プロに依頼したほうがいいケース

吊戸棚の傾きが大きい場合や、壁がひび割れている場合、DIYでは危険です。
専門業者であれば、内部構造を調べ、必要に応じて壁や天井の補強を行ってくれます。

専門業者が行う主な修理内容

  • 金具・ボルトの交換
  • 壁や天井の下地補強(木材または鋼製下地)
  • 吊戸棚の再設置または交換

補強や交換の費用相場は以下の通りです。

修理内容 費用の目安 作業内容
蝶番・金具の交換 1~2万円 パーツ交換・水平調整
壁下地の補強 3~5万円 内部補強・金具再固定
吊戸棚の交換 5~10万円 新規取り付け・撤去処分含む

築15年以上のキッチンでは、下地ごとやり替えるケースも多く、安全性を考えると早めの相談が望ましいです。

修理前にやっておくべき確認ポイント

修理や補強を始める前に、次の点を確認しておきましょう。
これを怠ると、せっかくの修理が無駄になることもあります。

  1. 素材の確認
    木製・スチール・樹脂など、素材によって最適な金具やネジの種類が異なります。
  2. 壁の構造を確認
    下地の位置が分からない場合は、専用センサーで調べてから施工を。
  3. 荷重の見直し
    食器や調味料などを詰め込みすぎていないか再確認。吊戸棚は意外と重量制限があります。
  4. 見えない劣化のサインをチェック
    ビス穴周辺の変色や、金具付近の膨らみは下地の腐食の兆候です。

落下事故を防ぐためのメンテナンスと日常の工夫

吊戸棚は一度落下すると、想像以上の被害をもたらします。食器の破損だけでなく、怪我や火災リスクにもつながるため、定期的なメンテナンスが重要です。

【安全に使い続けるための習慣】

  • 半年に1回は、扉のズレやがたつきを点検
  • 重いものは下の収納へ、軽いものを上段に
  • 湿気対策として、換気や除湿を心がける
  • 地震時の揺れ防止に、ストッパーや耐震ベルトを併用

これらを意識するだけでも、吊戸棚の寿命は大きく変わります。

まとめ:無理せず、安心して使えるキッチンへ

「吊戸棚が落ちそう」という不安は、放っておくと生活の安全に関わる重大な問題です。
少しのズレならDIYでも直せますが、内部の金具や壁の下地が劣化している場合は、自己判断せずプロに相談するのが最も確実で安全です。
専門業者に依頼すれば、構造から点検し、見た目も美しく補修してくれます。
特に築年数の経った住宅では、吊戸棚の交換や壁補強をセットで行うことで、今後の安心が長く続きます。
もし「今にも落ちそう」「ネジが抜けかけている」と感じたら、すぐに動きましょう。
事故が起きてからでは遅いのです。
私たちは、こうしたキッチンまわりの補修・リフォームを数多く手がけており、現場ごとに最適な工法を選び、安全に美しく仕上げます。
小さな不安を放置せず、毎日安心して使えるキッチンへ。
その一歩を、私たちが全力でサポートいたします。

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