夏ウッドデッキが熱くなる原因とは?対策で快適デッキにする方法
夏になると、せっかくのウッドデッキが「灼熱地獄」のように熱くなってしまい、外に出るのもためらってしまう。
そんな経験はありませんか?
昼間は「せっかく作ったデッキが使えない…」
夕方でも「まだ熱がこもってる…」
そしてお子さんやペットが素足で歩くと「熱っ!」と声を上げてしまう。
それもそのはず。
ウッドデッキの表面温度は、真夏の直射日光下では60℃以上にもなることがあります。
特に人工木デッキは熱を吸収しやすく、素足で歩くと火傷のような痛みを感じることもあります。
この記事では、「なぜウッドデッキは熱くなるのか」という原因から、「今すぐできる冷却対策」までを徹底的に解説します。
実際に長野県のような高原地帯でも、日差しが強い夏にはデッキが高温になるため、地域に合った対策が重要です。
なぜウッドデッキは熱くなるのか?原因を理解しよう
まずは、「なぜこんなに熱くなるのか」を知ることが対策の第一歩です。
原因を理解すれば、効果的な方法を選べるようになります。
直射日光と輻射熱が主な原因
ウッドデッキが熱くなる最大の理由は、「直射日光による加熱」と「地面からの反射熱(輻射熱)」です。
太陽光がデッキ表面に当たると、木材や樹脂が熱を吸収し、空気に放出するまでに時間がかかります。
特に人工木(樹脂を含むデッキ材)は蓄熱しやすいため、天然木よりも温度が上がりやすい傾向にあります。
また、デッキの下がコンクリートや砂利の場合、地面からの照り返しも加わって、デッキ全体が「サウナ状態」になることもあります。
風通しが悪い構造は熱をこもらせる
ウッドデッキ下の空間が狭く、風が通りにくい構造だと、熱が逃げにくくなります。
湿気や熱気がこもることで、夕方になっても表面温度が下がりません。
特に南向きや西向きに設置されたデッキは、日射時間が長く、熱が溜まりやすい条件が重なります。
濃い色のデッキ材は太陽光を吸収しやすい
ウッドデッキの色も大きく関係します。
黒やダークブラウンなどの濃い色は、太陽光を多く吸収するため、同じ条件でも表面温度が5〜10℃高くなります。
一方で、明るい色の木材や塗装は光を反射するため、温度上昇を抑えやすいのです。
ウッドデッキが熱いときの対策まとめ
それでは、ウッドデッキの熱対策を具体的に見ていきましょう。
ここでは「日差しを遮る」「温度を下げる」「自然の力を利用する」という3つの方向から、効果的な方法を紹介します。
日差しを遮る対策で“直射日光”をカットする
一番効果が高いのは、直射日光を遮ることです。
デッキ全体に影を作るだけで、表面温度を10〜20℃下げることも可能です。
シェードやパラソルで簡単に日陰をつくる
シェードやパラソルは、最も手軽でコストのかからない日よけ対策です。
最近では、UVカット機能付きやデザイン性の高いものも多く、「日よけ+インテリア性」を両立できます。
風に強いタイプを選べば、長野のような高原地帯の突風にも対応可能です。
設置・取り外しも簡単なので、季節に合わせて使い分けられるのも魅力です。
テラス屋根やオーニングで一年中快適に
もう一歩進んだ対策が、「テラス屋根」や「オーニング」の設置です。
これらは工事が必要になりますが、夏は日よけ、雨の日は雨避け、冬は雪よけと、一年を通して使えるメリットがあります。
| 対策方法 | メリット | 注意点 |
|---|---|---|
| テラス屋根 | 雨や紫外線もカット。耐久性が高い | 初期費用がかかる |
| オーニング | 開閉でき、季節や時間帯で調整可能 | 強風時は収納が必要 |
オーニングなら、夏だけ開いて影を作り、冬はたたんで日光を取り入れることができるため、省エネにもつながります。
表面温度を下げる工夫で“熱そのもの”を軽減
次に、デッキ表面の温度を物理的に下げる方法を紹介します。
即効性が高く、費用を抑えやすい対策も多いです。
打ち水で一時的に冷やす
昔ながらの知恵「打ち水」は、最も手軽な冷却方法です。
水が蒸発する際に熱を奪う「気化熱効果」で、デッキ表面の温度を5〜10℃下げることができます。
ただし、効果は一時的で、30分〜1時間ほどしか持続しません。
乾くと再び熱くなるため、夕方など使用直前に行うのがおすすめです。
遮熱マットや保水タイルで熱をブロック
遮熱マットや保水タイルを敷くのも効果的です。
これらは熱を吸収しにくく、表面温度の上昇を防ぎます。特に保水タイルは、内部に水分を保持しており、自然な気化熱で周囲を冷却する優れものです。
| 対策方法 | 効果 | メリット |
|---|---|---|
| 遮熱マット | 直射日光を反射して熱吸収を防ぐ | 敷くだけで簡単設置 |
| 保水タイル | 水分が蒸発して涼しくなる | デザイン性が高くDIY向き |
ペットや子どもが遊ぶエリアだけ部分的に敷くのもおすすめです。
自然の力で日陰をつくるナチュラル対策
人工的な設備を使わず、自然を取り入れた日よけ対策も人気があります。
見た目にも涼しく、エコで長期的に効果が続くのが特徴です。
グリーンカーテンで涼しい影と癒しを
つる性植物(ゴーヤ、ヘチマ、アサガオなど)を使った「グリーンカーテン」は、自然の力で直射日光を遮りながら、風を通します。
葉の蒸散作用によって周囲の空気温度も下がり、天然のクーラーのような効果があります。
また、季節ごとに植物の変化を楽しめるため、見た目にも癒しを与えてくれます。
ただし、植物の管理(水やり・剪定)は欠かせません。
樹木やフェンスで日差しを遮り、視線もカット
庭にシンボルツリーを植えたり、木製フェンスを設置したりするのも有効です。
木々の葉がつくる自然な影はやわらかく、体感温度を2〜3℃下げる効果があります。
また、外からの視線も遮るため、プライベート空間の確保にもつながります。
家の外観やデッキの素材に合わせてデザインすれば、統一感のある美しい庭に仕上がります。
その他のちょっとした工夫で体感温度を下げる
ここからは、すぐに実践できる“プラスαの工夫”を紹介します。
一見小さなことでも、組み合わせることで驚くほど快適になります。
明るい色のデッキ材を選ぶ
ウッドデッキを新設・リフォームする場合は、明るい色の素材を選ぶことが重要です。
色が薄いほど太陽光を反射し、温度上昇を抑えられます。
| デッキ材の色 | 表面温度(晴天時) |
|---|---|
| ブラック系 | 約60〜65℃ |
| ブラウン系 | 約55〜60℃ |
| ベージュ・グレー系 | 約45〜50℃ |
人工木を選ぶ場合は、遮熱タイプや熱反射加工が施された製品もおすすめです。
スリッパやウッドデッキ用サンダルを活用
最も簡単で即効性があるのが「スリッパ対策」。
特に真夏の午後は、素足で歩くと危険な温度になるため、熱から足を守る第一歩としてスリッパを常備しておきましょう。
ウッドデッキ専用の滑りにくいサンダルや、通気性の良い天然素材のスリッパを選ぶと快適です。
扇風機やサーキュレーターで空気を循環させる
屋外用の扇風機やサーキュレーターを使えば、空気の循環で体感温度を下げられます。
風があるだけで涼しく感じられるのは、「汗の蒸発による気化熱」が働くためです。
特に夕方や夜、風が弱い時間帯には有効です。ポータブルタイプのコードレス扇風機なら、場所を選ばず設置できます。
これからウッドデッキをつくる方へ|素材選びで変わる快適性
既存のデッキを涼しくすることも大切ですが、これから設置する方は素材選びの段階で“熱くなりにくい材質”を選ぶことが最大の対策です。
天然木の中でも、ヒノキ・スギ・ウリンなどは熱伝導率が低く、表面が熱くなりにくい性質があります。
一方で、人工木は耐久性に優れますが、日射が強い場所では熱を持ちやすいため、遮熱タイプを選びましょう。
また、下地の高さや風通し、設置方角(南向き・西向き)も、温度上昇に影響します。設計段階から「熱対策」を考慮しておくことが、快適さの決め手になります。
まとめ|ウッドデッキの“熱さ対策”は工夫と環境づくりが鍵
ウッドデッキが熱くなるのは自然現象ですが、正しい対策で快適な空間に変えることは可能です。
- 日よけを設けて直射日光を遮る
- 打ち水や保水タイルで表面温度を下げる
- グリーンカーテンや樹木で自然な日陰を作る
- 素材選び・色選びを工夫する
こうした小さな工夫を重ねることで、真夏でも裸足で歩ける、心地よいウッドデッキを実現できます。
弊社では、長野の気候に合わせた遮熱設計のウッドデッキ施工や日よけ設置リフォームにも対応しています。
「夏でも快適に過ごせるウッドデッキがほしい」
「木のぬくもりを感じながら、家族でBBQや朝食を楽しみたい」
そんな想いを叶えるお手伝いをいたします。
熱くなりすぎるデッキにお悩みの方は、ぜひ一度ご相談ください。
あなたの庭が、“一年中心地よいリビング空間”に生まれ変わります。
























