洗面所の床にカビが生えたら張り替えが必要?費用・原因・再発防止まで徹底解説
朝の支度や夜の手洗い、歯磨きなど、家族が毎日使う洗面所。
そんな場所で「床に黒いカビが浮き出ている」「掃除しても臭いが取れない」と感じたことはありませんか?
一見小さな汚れに見えても、それは床下で“カビが進行しているサイン”かもしれません。
洗面所は家の中でも特に湿気がこもりやすく、水漏れや結露によって床の内部にカビが広がりやすい場所です。
表面の掃除では取りきれない場合、床材ごと張り替える必要があり、その範囲や方法によって費用が大きく変わります。
この記事では、洗面所の床にカビが生えたときに「どんな状況なら張り替えが必要なのか」「どんな工法を選べばいいのか」「再発を防ぐために何ができるのか」を、専門業者の視点でわかりやすく解説します。
洗面所の床にカビが生える原因とは
洗面所の床にカビが発生する最大の原因は「湿気」と「通気不足」です。
毎日使うたびに水滴や湿気が床に落ち、そのまま乾かないと内部まで湿気が浸透します。
さらに、洗面台下の排水管からの“微細な水漏れ”や“結露”もカビの温床になります。
洗面所の床下は通気が悪く、湿気がこもると乾燥しにくいため、カビが一気に繁殖しやすい環境になるのです。
古い住宅では断熱材が入っていないことも多く、冬場の温度差で床裏に結露が発生し、知らぬ間に黒カビや白カビが広がっているケースもあります。
床の状態を見極める|表面カビと下地カビの違い
洗面所の床にカビが生えたとき、まず確認したいのは「表面だけのカビ」か「下地まで進行しているカビ」かです。
見た目では判断しづらいことも多いですが、以下のようなサインがあります。
表面だけのカビ
床材の表面にうっすら黒いシミがある程度で、触っても柔らかさがない状態です。
この場合はアルコールやカビ取り剤、漂白剤を使って除去できる可能性があります。
ただし、何度も同じ場所にカビが出る場合は、下地にまで湿気が達しているサインかもしれません。
下地まで進行しているカビ
床を踏むと「ふかふか」「沈む」感触がある場合や、カビ臭さが取れない場合は要注意です。
この状態では、床材の下の合板や根太までカビが繁殖しており、掃除では改善できません。
下地を剥がして補修し、床材を新しく張り替える「新規張り」が必要になります。
張り替え方法を選ぶ|重ね張りと新規張りの違い
洗面所の床を張り替える際は、大きく分けて「新規張り」と「重ね張り」の2つの方法があります。
それぞれの特徴と、カビの進行度に応じた選び方を見てみましょう。
| 張り替え方法 | 特徴 | 適したケース |
|---|---|---|
| 新規張り | 既存の床をすべて剥がし、下地を確認・補修してから新しい床材を張る | カビ・腐食・劣化が進行している場合 |
| 重ね張り | 既存の床の上に新しい床材を張る簡易的な工法 | 表面がきれいで下地に異常がない場合 |
新規張り
床材をすべて剥がし、下地までチェックするため、再発防止効果が高い方法です。
カビの根を完全に除去できるうえ、腐食した合板を交換できるため、長期的に安心して使えます。
施工期間は1〜2日、費用はやや高くなりますが、最も確実な方法です。
重ね張り
既存の床を残して上から新しい床材を貼る方法で、工期も短く費用も抑えられます。
ただし、下地にカビがある場合はそのまま密閉することになるため、再発リスクが高まります。
「デザインを変えたい」「軽微な汚れを隠したい」といった目的には向いていますが、カビが原因の場合は不向きです。
洗面所の床張り替え費用の目安
床の状態や張り替え方法によって費用は変わります。
以下は一般的な費用相場の目安です。
| 状態・施工内容 | 費用の目安 | 内容の詳細 |
|---|---|---|
| 表面カビの清掃・除菌 | 5,000円〜1万円 | 軽度のカビ取り・アルコール除菌 |
| 重ね張り(クッションフロア) | 約3万〜5万円 | 下地が健全な場合の上貼り施工 |
| 新規張り(床材剥がし+張替) | 約6万〜10万円 | 下地補修・防カビ処理込み |
| 下地補修(腐食箇所交換) | 約1万〜3万円 | 床下木部の補修が必要な場合 |
※上記は3〜4㎡程度(一般的な洗面所サイズ)の目安です。
実際の費用は床下の状態・洗面台の脱着有無などによって前後します。
カビの再発を防ぐための4つのポイント
せっかく床を張り替えても、湿気対策を怠ると再びカビが発生します。
長く清潔な洗面所を保つためには、次の4つを意識しましょう。
換気を徹底する
カビ防止の基本は湿気をためないこと。
換気扇を1日1〜2時間まわすだけでも、カビの発生率を大幅に下げられます。
窓がない洗面所の場合は、24時間換気システムの設置や小型換気扇の増設を検討しましょう。
断熱で結露を防ぐ
冬場にカビが発生しやすいのは、外気との温度差で床裏に結露が発生するためです。
壁や窓の断熱性を高めるリフォームを行うと、カビや湿気を根本から防ぐことができます。
特に寒冷地では、床下断熱材の追加が効果的です。
水濡れに強い床材を選ぶ
洗面所の床材には、防水性と抗菌性を兼ね備えたクッションフロアやフロアタイルがおすすめです。
木質フローリングを使用する場合は、防水コーティング加工されたタイプを選びましょう。
| 床材の種類 | 特徴 | メリット |
|---|---|---|
| クッションフロア(CF) | 柔らかく防水性が高い | 掃除がしやすくカビが発生しにくい |
| フロアタイル | 耐久性・デザイン性が高い | 水・汚れに強く、高級感がある |
| 木質フローリング | 温かみがあるが水に弱い | 防水塗装を施せば使用可 |
定期的な点検・清掃
洗面台下や床と壁の境目など、普段目にしない部分にカビが発生しやすいため、月に一度は点検を行いましょう。
特に排水管付近は結露が溜まりやすいため、乾いた布で拭き取り、必要に応じて防カビスプレーを使用すると効果的です。
専門業者に相談するメリット
「自分でカビ取りをしても臭いが残る」「何度も同じ場所にカビが出る」
そんなときは、早めに専門業者へ相談しましょう。
専門業者であれば、目に見えない下地の状態まで正確に判断できます。
また、カビの根を完全に除去し、防カビ処理を施して再発を防ぐ施工が可能です。
DIYでは難しい洗面台の取り外しや下地補修、防水施工もワンストップで対応できるため、結果的に費用を抑えられるケースも多いです。
見た目を直すだけでなく、「健康」と「住宅寿命」を守るための投資と考えることが大切です。
まとめ:洗面所の床のカビは早めの張り替えで根本解決を
洗面所の床に発生したカビは、放っておくと下地の腐食や健康被害につながる危険があります。
表面の掃除で取れない、臭いが残る、床が柔らかく沈む。
そんな症状がある場合は、早めに専門業者に相談してください。
新規張りによる確実な張り替えを行えば、カビを根本から除去し、清潔で快適な空間を取り戻せます。
弊社では、カビの状況診断から張り替え、防カビ処理、仕上げまでを一貫対応しております。
「見た目をきれいにしたい」「長持ちする床にしたい」「湿気対策も合わせて行いたい」など、どんなお悩みでもお気軽にご相談ください。
住まいの小さな異変に気づいた今が、最も早く・最も安く・最も安心に直せるタイミングです。
快適な洗面空間を取り戻し、毎日の暮らしを気持ちよくスタートさせましょう。
























