フローリングクリーニングの価格相場と費用を抑えるコツとは？

部屋に差し込む朝の光が、かつては床に反射してきらめいていたのに、最近はどこかくすんで見える。
毎日掃除しているのにツヤが戻らない。ワックスを塗ってもベタつく。そんな経験はありませんか？
フローリングは家の中で最も歩く場所。日々の汚れや皮脂、ホコリ、そして家具の跡などが少しずつ蓄積していきます。
自分で掃除しても取り切れない黒ずみやムラが目立つようになったら、それはプロのクリーニングのタイミングかもしれません。
この記事では、フローリングクリーニングの価格相場・追加費用の目安・費用を抑えるポイントを、具体例とともに解説します。
依頼前に知っておくことで、無駄な出費を防ぎ、満足度の高い仕上がりを実現できるはずです。

フローリングクリーニングの価格相場

フローリングクリーニングの料金は、「部屋の広さ」と「作業内容」によって大きく変わります。
下記の表は一般的な広さごとの目安です。

広さ	価格相場	主な作業内容
6畳	10,000円〜15,000円程度	表面洗浄＋ワックス仕上げ
10畳	15,000円〜20,000円程度	洗浄＋ワックス2回塗り
15畳	20,000円〜30,000円程度	洗浄＋古いワックスの剥離＋再塗布

6畳ほどのリビングや寝室なら、1万円前後で依頼できることが多いです。
しかし「ただ掃除するだけ」ではなく、長年の汚れや酸化したワックスを専用機材と洗剤で剥がし、新品のような光沢をよみがえらせるのがプロの技。
そのため、より丁寧な作業を希望するほど、料金は高くなります。
また、無垢材のようなデリケートな床材は洗剤の種類を選ぶ必要があるため、施工前に必ず業者に確認しましょう。

追加料金が発生するケースとその理由

クリーニングの見積もりは「基本料金＋オプション」で構成されていることが多く、状況によっては追加費用が発生します。
下の表に代表的な追加費用の目安をまとめました。

項目	追加料金の目安	理由・補足説明
古いワックスの剥離	プラス3,000円程度	何層にも重なったワックスを除去するための作業。見違えるほど床が明るくなる。
特急料金	プラス3,000円程度	引っ越し直前など急ぎの対応時に加算される。
家具の移動	状況により変動	大型家具が多い場合、1点ごとに数百〜千円の追加。
10畳を超える広さ	1㎡あたり約1,200円追加	広さに比例して洗剤やワックスの使用量・人件費が増加。

例えば、築10年以上のマンションでは、古いワックスが厚く酸化していることが多く、剥離作業を行わないと新しいワックスが密着しません。
また、家具が多いリビングでは、作業スペースを確保するために移動作業が発生し、その分の費用も見込まれる場合があります。
こうした追加費用は、実際に現地を見てから確定することが多いので、見積もり時に「追加が発生する可能性はありますか？」と確認するのがポイントです。

なぜフローリングクリーニングが必要なのか

フローリングは一見きれいに見えても、細かな凹凸や木目に汚れが入り込み、蓄積すると黒ずみやくすみの原因になります。
特にワックスは「床を守るための膜」ですが、時間が経つと酸化して黄ばんだり、皮脂汚れを抱え込んで逆に汚れを固定してしまうことがあります。
さらに、ワックスの重ね塗りを繰り返すと、ムラやベタつき、滑りやすさが出てくることもあります。
その結果、見た目が悪くなるだけでなく、転倒などの事故の原因にもつながる可能性があります。
プロによるクリーニングでは、専用機械と薬剤で古いワックスを剥がし、床材を素地に戻したうえで新しいワックスを均一に塗布します。
この工程によって床のツヤと滑らかさが蘇り、歩いたときの「さらっとした心地よさ」が戻ってくるのです。

プロの作業とDIYの違い

フローリングのワックスがけはホームセンターの用品でも可能ですが、仕上がりや持続性は大きく異なります。

比較項目	プロのクリーニング	DIY
仕上がり	ムラがなく均一	塗りムラやスジが出やすい
作業時間	約2〜3時間	半日〜1日
汚れの除去力	専用洗剤と機材で徹底洗浄	市販洗剤では限界がある
耐久性	約1〜2年持続	約半年で効果が薄れる
費用	10,000円〜20,000円程度	3,000円前後（材料費）

DIYは安く手軽ですが、仕上がりの差は歴然です。
また、古いワックスの上から塗るとムラや剥がれが起きやすく、結果的に「自分でやったのにすぐ元通り…」という失敗例も多くあります。
一度プロに依頼して床をリセットし、その後は定期的なメンテナンスを自分で行うという方法が最もコスパの良い選択です。

費用を抑えるための3つのポイント

複数の業者に見積もりを取る

同じ6畳でも、業者によって1万円〜2万円以上の差が出ることがあります。
地域密着型の業者は交通費を抑えられるため、全国チェーンより安い場合も。
最低2〜3社の見積もりを比較し、作業内容・使用薬剤・保証の有無を確認しましょう。

まとめて依頼する

リビング・廊下・寝室などを一度に依頼すると、「まとめ割」が適用されるケースがあります。
1部屋ずつ頼むより、作業効率が上がる分だけ割安になりやすいです。
「入居前」「大掃除前」「年末まとめ依頼」などのタイミングが狙い目です。

サービス内容を事前確認する

業者によっては、「ワックス剥離」「乾燥」「家具移動」が別料金の場合があります。
契約前に「基本料金に含まれる作業範囲」を確認しておくと、後からの追加請求を防げます。
また、**使用するワックスの種類（光沢タイプ・滑り止めタイプなど）**も合わせて確認しておくと安心です。

プロのクリーニング作業の流れ

1. 現地確認・見積もり
   床材・汚れの種類・ワックス層の厚みなどをチェック。
2. 家具の移動・養生
   作業中に傷や汚れが付かないよう、壁際などを保護します。
3. 洗浄・剥離
   古いワックスや汚れを専用洗剤で分解し、ポリッシャー（機械）で除去。
4. 乾燥
   送風機を使い完全に乾かすことで、新しいワックスの密着を高めます。
5. 新しいワックス塗布
   ムラなく均一に塗布し、ツヤと滑りにくさを両立。
6. 最終チェック
   光の反射・色ムラを確認し、家具を戻して完了。

この一連の工程を丁寧に行うことで、ツヤ・防滑性・耐久性が見違えるように改善されます。
仕上がりはもちろん、「足元から家全体が明るくなる」ほどの違いを感じるはずです。

注意したいトラブルと失敗例

・「安さ」で選んだら、数ヶ月でツヤが消えた
・業者が強い洗剤を使い、床が白っぽくなった
・見積もりと最終請求額が違っていた

これらのトラブルは、事前説明や見積もりの透明性を確認することで防げます。
また、安い業者の中には経験が浅いスタッフが対応する場合もあるため、施工実績や口コミをチェックすることが大切です。

「値段」だけでなく、「どんな人が」「どんな薬剤を」「どんな流れで施工するのか」まで確認する。
それが、後悔しないフローリングクリーニングの第一歩です。

まとめ：プロの力で床のツヤを取り戻そう

フローリングクリーニングは、6畳で1万円前後から始められる手軽なメンテナンスです。
しかし、ただ「汚れを落とす」だけでなく、床材を守り・見た目を整え・住まい全体を心地よくする大切な工程でもあります。
特に、長年暮らしてきた家では、汚れだけでなくワックスの劣化や隙間の黒ずみも進んでいます。
プロのクリーニングで一度リセットすれば、床全体が明るくなり、部屋の印象までもが変わるはずです。
弊社では、一般住宅からオフィス・店舗まで、床材に合わせた専用クリーニングを行っています。
「この床、もう無理かも…」と感じたときこそ、ぜひ一度ご相談ください。
木目の温かさを引き出し、素足で歩きたくなるような“生きた床”を取り戻します。